第32回日本植物細胞分子生物学会大会・シンポジウム
お知らせ
第32回日本植物細胞分子生物学会(岩手)大会・シンポジウムを下記の通り、開催いたしました。
1.会期
2014年8月21日(木)、22日(金)
2.会場
アイーナ(いわて県民情報交流センター)
3.大会実行委員長
高畑 義人
4.タイムテーブル
5.一般講演
>>口頭発表(PDF:794KB)
>>ポスター発表(PDF:703KB)
6.シンポジウム
1)「植物の相互作用を紐解く最前線」
オーガナイザー:有村 源一郎(東京理科大学)、岡田 憲典(東京大学)
植物と他の生物との相互作用に関する研究は、植物の生存戦略や共進化のメカニズムを解き明かすための重要な鍵と言える。また、これらの研究は、次世代のアグリバイオに活かされるべき新技術・基盤技術の源となるものである。本シンポジウムでは、病害虫をはじめとした多様な生物との相互作用に焦点をあてた、植物の相互作用・防御応答メカニズムに関する研究を執り行う若手研究者に講演していただき、当該研究の進展と今後の課題について自由に議論する。
「植物–糸状菌エンドファイト間相互作用におけるエピジェネティクス」
中条 哲也(マッセー大)
「イネの病害抵抗性発現におけるジャスモン酸類の役割」
清水 崇史(理化学研究所)
「bZIP型転写因子を介したイネのジテルペン型ファイトアレキシンの生産制御機構」
宮本 皓司(帝京大)
「植物成長と防御のバランスを制御するJAZ遺伝子ファミリーの解析」
関根 健太郎(岩手生工研)
「コムギ無細胞タンパク質アレイを用いた新規アブシジン酸シグナル制御因子の探索・同定」
根本 圭一郎(愛媛大)
2) 「植物形質転換デザインの最前線」
オーガナイザー:野中 聡子(筑波大・遺伝子実験セ)、松倉 千昭(筑波大・遺伝子実験セ)
過去20年来の植物科学の発展に伴い、モデル植物種への形質転換技術が確立され、誰でも一定の効率で形質転換体を得ることができるようになった。その一方、モデル植物種以外においては依然として形質転換効率は十分とはいえず、さらなる知見や技術開発が求められている。筑波大学遺伝実験センターは2010年に植物形質転換デザイン研究拠点として全国共同研究利用施設の認定を受け、植物形質転換技術に係る研究全般を推進している。本シンポジウムでは、拠点活動の一環として、植物への形質転換技術に関する最新の研究動向について紹介したい。
「形質転換効率向上を目指したアグロバクテリウム菌株の分子育種」
野中 聡子(筑波大・遺伝子実験セ)
「アガートラップ法の開発: 寒天に捕らえたゼニゴケを簡単に形質転換する」
児玉 豊(宇都宮大)
「タバコをモデルとした葉緑体形質転換技術の改良」
奥崎 文子(フンボルト大学ベルリン)、田部井 豊(農業生物資源研)
「イネ科作物(スイッチグラスとオオムギ)における形質転換」
樋江井 祐弘(日本たばこ産業)
「アグロバクテリウムT-DNAによる植物器官不全と細胞増殖異常の仕組み」
久野 裕 (岡山大)
「形質転換技術を利用したイネゲノムの人為的改変」
雑賀 啓明(農業生物資源研)
3) 「バイオインフォマティクス講習会Ⅱ(2014)」
オーガナイザー:矢野 健太郎(明治大)、大柳 一(明治大)、小林 正明(明治大)
配列情報や遺伝情報などの大規模オミックス情報解析手法を、実習形式を交えながら紹介する。特に、相同性検索などの配列解析、高速シーケンサー解析、系統間・ゲノム間の遺伝情報解析などの概要の解説とコマンドライン操作などの実習をおこなう。実習希望者は持ち込みパソコンを使用する。 また、(1)実習では国立遺伝研のスーパーコンピューターを使用するため、実習希望者はアカウントを事前に取得しておくことと、(2)インターネットを使用するために、学会会場において無線LANの使用申請を必要とする(LAN利用の詳細については大会HPなどを通してアナウンスします)。
「国立遺伝学研究所スーパーコンピューターの概要と利用法」
中村 保一、望月 孝子(遺伝研)
「相同性解析と高速シーケンサー配列解析の実行方法」
矢野 健太郎、大柳 一、小林 正明(明治大)
「Rを使用した遺伝情報解析方法」
清水 顕史(滋賀県立大)